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ツイン・エネルギーとアンコンシャス・バイアス

組織で働く方々に「ツイン・エネルギー」によるチームトレーニングを実施すると、「女性性・男性性という言葉に違和感をおぼえる」という方が時々いらっしゃいます。よくお話を聞いてみると、「私たちの組織では、アンコンシャス・バイアスの対処に取り組んでいるので、性別による偏見を促す言葉は使いたくない」というご意見です。こうした見解をはっきり言っていただけるのは、本当に感謝すべきことです。では、内なる女性性と男性性からなる「ツイン・エネルギー」というコンセプトは、性別へのアンコンシャス・バイアスを本当に促してしまうものなのでしょうか。

アンコンシャス・バイアスは、私たち誰しもがもつ「無意識の思い込みや偏見」であると言われています。例えば、「女らしく〇〇した方がよい」「男なんだから〇〇できるはず」と言われる時、私たちの多くは、性別だけで決めつけられたと感じるはずです。それが度を超すと、俗にいうパワハラともなり、心理的に強いストレスを受けるものです。組織では今、こうした私たちの中にあるアンコンシャス・バイアスに対処すべく、様々なトレーニングが導入されています。

奇しくも、ツイン・エネルギーを多くの方に知っていただきたいという願いの一端には、社会にある性別へのアンコンシャス・バイアスを払拭したいというものがあります。「性別に関わらず、私たち誰しもが静的なエネルギーである女性性と、動的なエネルギーである男性性の両方をもっている」という前提に立ってみることで、生物学的な性別だけでは私たちの特性は語れないという見方をご提案したいと考えています。つまり、女だから〇〇・男だから〇〇という軸を越え、私たちは、もっと複雑にいろいろな要素をもった個人であるということを、互いに学んでゆくことをご提案したいと思っています。

以前、ツイン・エネルギーをチームで学んでいただく研修で、この願いが叶ったと感じた瞬間がありました。それは、ある参加者の方が、後日、次のような感想を共有してくださった時です。『ツイン・エネルギーを学ぶことは、生物学的性別と離れ、自分はどういう人間なのかに迫ることだと思います。自分に関わる人々が、いかに自分と違うかを理解し、自己開示に努めると、Diversity & Inclusion を深めることに繋がると感じました。(医学博士)』

アンコンシャス・バイアスを払拭していくために私たちが取りうる道はたくさんあると思います。どの道を選択しても辿り着くゴールは同じであればよいと思います。ツイン・エネルギーを学ぶことが、その一つとなることを願っています。