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決断に必要な3つのこと

「オリンピックを予定どおり開催するべきか否か」。今、私たちの多くはこの問いの答えを考えているのではないでしょうか。そして、世論の声を聞こうとしない責任ある立場の人々への批判を、ここのところ、多く耳にします。皆さんは、どのようにお考えですか。

時代が新しくなろうとしている今、オリンピックに限らず、こうした本当に難しい決断を日々私たちは求められているように思います。なぜなら、新型コロナウイルスの影響をきっかけに、私たち誰もが、これまでの生き方や働き方を見直すことを強いられているからです。やったことのないやり方を考え、方向を修正する決断を、皆さんは日々されているのではないでしょうか。

では、過去に事例のない決断をするには、何が助けとなるのでしょうか。ここでは、決断を助ける3つのことをご紹介したいと思います。

一つは、自分の声を聴くことです。私たちは、日々周囲の人の声や期待に無意識に耳を傾け、それに応えることで忙しいはずです。気がついてみると、自分の声を聴くことをおざなりにしているという人も多くいらっしゃるのではないでしょうか。日常の中で決断をする時、「自分は何を望んでいるのか」、その問いをしっかり自分に投げかけ、その答えに耳を傾けて決断に反映することは、大事な要素です。

もう一つは、相手(周囲)の声を聴くことです。決断に影響のある人(たち)の声を聴くことは、本当に大切なことです。その人(たち)は何を欲しているのか。つい別のことを優先してその声を無視して決断しても、結局は、状況を悪化させてしまうことはよくあることです。もちろん、意見の異なる人(たち)の声を聴いて決断することは、繊細な心や多くの努力が必要なので、容易いことではありません。けれども、私たちが努力するに値する事なのでしょう。

決断に役立つもう一つのリソースは、直感です。経営者の方がどのように決断をしているのか、話を聞いてみると、もっぱら直感でしているという方が少なくありません。その上で、周囲の人に説明するために、後付けで、情報を集め、論理付けをするというのです。直感の良いところは、過去の情報に頼ることなく、私たちが持つ考えの枠組みを一気にとっぱらい、斬新なアイデアをもたらしてくれることです。直感は、コーチが人の成長を支援する際にも活用される有効なリソースです。

私たちが、この不安定な時代に、3つのうち一つでも自分の助けとなる要素を取り入れて決断することができたら、何が可能になるのでしょうか。

関 京子