自分の中の調和―それは立派な世界貢献
世界では今もなお戦争が起こっています。そのことについて多くの方が勇気ある発言をされています。またデモに参加する・支援をする・反戦に向けて具体的な行動を起こすなど、ただ黙ってみているのではなく、自分が信じていることに基づいて立ち上がる方々がいます。そのような方に心からの敬意を送りたいと思います。
ここでは、もう一つの選択肢について考えてみたいと思います。それは、このような時に、日々の生活の中で、自分の中で調和をとることに意識を向けることです。そのやり方は人によって様々でしょう。例えば、自分の中心で感じていることと一致した行動をとり続けるということかもしれません。何か自分の本当の気持ちとずれたことを人生の中で選択しているのであれば、それを手放し、一致させた行動へと修正するということかもしれません。また、例えば、自分の存在価値を認め、自分を抱きしめるような気持ちを育てる、ということかもしれません。さらには身近にいる自分にとって大切な人に感謝する気持ちを高めるということかもしれません。あるいは、世の中で起こっていることに対して自分なりに祈りの気持ちを高めることかもしれません。どれも簡単そうに聞こえますが、とても勇気がいることだと思います。
こうした行為は、個人の中で完結するため、今起こっている世界情勢に影響を与えることはなく無意味だと思う方もいらっしゃるかもしれません。具体的な行動だけが事象を変えられると思う方も沢山いらっしゃると思います。
同時にこうした一人ひとりの意識が、全体に影響するという仮説もあります。例えば、「直接的な接触が無くても、ある人や物に起きたことが他の人や物に伝播する」という場の共鳴理論は有名です。これが本当なのであれば、一人ひとりが日々の生活の中で自分にとって調和を選択することは、大きな渦をつくりだす可能性もあるはずです。それは、小さなことではなく、立派な世界への貢献と言えるのだと思います。皆さんは、こうした選択肢についてどのように考えますか。そして、この世界情勢の中で、何を選択しますか。
