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Harvard Business Review『男性性を競う文化が組織に機能不全を招く』

違法行為やハラスメント、といった組織の健全性が低下していることを示すニュースが増えています。私たちにご依頼いただくExecutive Coachingでも、こうした問題に取り組む方々を支援するケースが以前より多くなってきました。2018年12月14日発売Harvard Business Reviewに、このような組織の機能不全の根本原因は、「男性性を競う文化」に あると指摘する記事が掲載されています * 。筆者は、数千人の従業員を対象にアンケート調査を行い、組織の機能不全の原因として、次の4つの特徴をもつ「男性性を競う文化」を説明しています。

1. 「弱みを見せてはならない」
2. 「強さと強靭さ」
3. 「仕事最優先」
4. 「弱肉強食」

こうした傾向は、生物学的な性別に関わらず、誰しもがもちうるものではないでしょうか。私たちが、静と動のエネルギーのバランスを失い、内なる男性性に過度に偏ってしまうと、結果だけを追い求め、自分を守ることだけに意識が向かい、無意識にハラスメントと受け取られる行為に及んでしまいます。集団で起こるとそれが組織文化となり、思いもよらぬ組織全体の機能不全につながります。
新しい時代のリーダーとして、私たちは、今、自分の女性性と男性性の融合を学び、そのあり方を体現することが求められています。融合によって上記で挙げられた「男性性を競う文化」の4つの特徴は、次のような特徴へとシフトするでしょう。

1. 「弱みを受け入れる真の自信」
2. 「しなやかな強さ」
3. 「仕事と人生の融合 」
4. 「違いから価値を生み出す力」

女性性と男性性は、私たちが生まれもって授かった要素です。そのバランスを取り戻し、自分らしいリーダーとして組織に貢献すること―それがこれからの私たちの課題といえます。

* 「男性性を競う文化が組織に機能不全を招く」Harvard Business Review, 2018年12月14日