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関係は、どう静かに閉じていくのか

最後に言葉を交わせる別れもあれば、そうでない別れもあります。どちらにも、関係を整えるための静かな道があるのだと感じています。

人は、人生の終わりに近づくとき、どんな言葉を交わすのでしょうか。その一瞬には、その人の生き方と、共に歩んできた関係の輪郭が、そっと浮かび上がるように感じます。

先日、母の最期に立ち会いました。意識がまだはっきりしているうちに、伝えたいと思っていた言葉を、ひとつひとつ静かに伝えました。感謝や、これまでの時間への想い。それらを母は涙で受け取り、わずかにうなずいてくれました。その瞬間、言葉が届くということの深さと、これまでの関係が静かにひと区切りを迎えていく感覚を、確かに味わいました。

一方で、父とはまったく違う別れ方でした。外出先で突然亡くなり、言葉を交わす時間はありませんでした。その事実を受け止めるまでには、少し時間がかかりましたが、後になって、父に宛てて手紙を書くことで、心の中に残っていた“未完”が静かに整っていきました。言葉を交わせなくても、関係はひと区切りを迎え、別の形で心の中で静かに息づき続けるのだと感じた瞬間でした

看取りの場面に立ち会って感じたのは、「未完のまま残っているものを、どんな形であれ伝え、整えること」は、私たちを深く救うということでした。最後の瞬間に言葉を交わせることもあれば、そうできない別れ方もあります。けれど、立ち会えたかどうかに関わらず、感謝や伝えそびれた想いを、言葉や手紙や、心の中の静かな対話として届けることで、関係はそっと整い、ひとつの完了へ向かっていきます。

看取りの場面に立ち会って感じたのは、「未完のまま残っているものを、どんな形であれ伝え、整えること」は、私たちを深く救うということでした。最後の瞬間に言葉を交わせることもあれば、そうできない別れ方もあります。けれど、立ち会えたかどうかに関わらず、感謝や伝えそびれた想いを、言葉や手紙や、心の中の静かな対話として届けることで、関係はそっと完了へ向かっていきます。

もちろん、すぐに完了できないこともあるでしょう。タイミングは自分で決めることが何よりも大切だと思います。

そして、その“完了”は、最期の看取りの場面まで待つ必要はないのだと思います。生きている今この瞬間にも、私たちはいつでも、未完のものを整え、関係の中に静かな調和を取り戻すことができます。

大切な人との関係は、いつでも、どこからでも、静かに整えていくことができる。そのことを、両親との別れが教えてくれました。